心理学の本棚のすみっこ

じょーの個人的なこと。

ある日突然大人になってしまう、ということ。

あ、もしや、わたしの人生におけるチュートリアルって終わっていたのではないか?と、引っ越し荷物をまとめながら、気がついてしまいました。

引っ越し荷物をまとめるのは人生でもう4回目とか5回目とかで、後悔のない引っ越しはなく、しかし、満足のない新生活もない、ということをもうわたしは知っていたのでした。

大学院もなんとか最後まで終え、そしてなぜか必要に迫られて段ボールに荷物を詰めながら、ああ、終わったんだなあ、と思ってしまい、そして終わったものたちのことを少し考えました。

精神科。カウンセリング。うまくいかなかった親密な二者関係。気の合わない人たち。気の合う人たち。たくさんの安定剤、音楽、本、本、本、論文。好きだったもの、嫌いだったもの、忘れてしまったことと思いだせること。髪が長かったときと、短かったとき。病院や学校の、いろいろな先生。いろいろなところの鍵。もう行かないところの景色。

わたしの人生はもう本番なのだ、と感じた。でも、別に、それはほんとうはいまに始まったことではなかった。うまれたときから、本番だった。失敗は取り消せず、残念ながら再演はない。

なんとなくいつも、「次はうまくいくだろう」と思いながら物事を始めるくせがあるのだけど、たぶんそれはいままですべて外れている。パーフェクトにうまくいくことなど、わたしの人生には起こったことがない。でも、そう思うしか生きるすべもない、これまでのところ。

ある日突然、大人になってしまう。

小さなことだけれど、次行く場所で、わたしは誰かを励ます係になるらしい。あるいは、教えたり、導いたり。

それらのことは、ほんの昨日まで、文字通り昨日まで、わたしがされていたことなので、それを突然自分がすることになるのかと思うと、驚きと緊張とそして、もう泣きながら帰るあたたかくて暗いところはないのだという気持ちで胸がいっぱいだ。

あるいは、もう泣きながら帰るあたたかくて暗いところがあると、わざわざ言わない世界に行くだけなのかもしれないけど。

いずれにせよ、毎日が、新しい日だ。昨日までもそうだったし、明日からもそうだろう。昨日までだって、昼間は明るくて、夜は暗かったし、それは明日からも同じことだ。

そういうなかで、わたしは少しずつ変化してきたのだろう。平凡ながら、思えば遠くにきたもんだ。

引っ越しがうまくいく気が全然しないのだけど、まあどうにかなるだろう。

はやく、あたたかくて暗いところを整えないとならない。あたたかくて暗いところを持ったままで、わたしは大人になる。弱いところは弱いまま。できないことはできないまま。

でも、それでいいって思うので、そういうふうに、します。

 

新しいお知らせが書けるほど落ち着いたら、また書きます。

それまで、しばらく、さようなら。春になる前に帰ってきたい。もう会わない人も、これから会う人も、どうかお元気で。わたしには知ることができなくても、幸せに生きて。